店主BLOG
「舟を編む」と「WOOD JOB」
お店は火曜日~木曜日の3日間は定休日を頂いてまして、工房の製作を手伝っております。
最近は単純作業の繰り返しで眠気に襲われてしまうので、インターネットで映画を観ながら作業しています
洋画だと字幕に集中してしまうので、もっぱら邦画です。ずいぶん前に公開されていますが、良い映画だと思った2作品。
『舟を編む』(2013年公開)
編集方針は「今を生きる辞書」。見出し語は24万語。完成まで15年の新しい辞書作りに奮闘する人たちを描いています。
出版社に勤める主人公の馬締(まじめ)さんは変わり者とみられ、営業部員として持て余す存在でした。
しかし言葉に対する天才的なセンスを見出されて辞書編集部へ異動します。
テーマが辞書、主人公も地味だし、話の展開もすごく地味です。
ですが編集部の人たちの会話のやりとりにどんどん惹きこまれていきます。そしてじんわりと笑えます。
感情表現が苦手な馬締さんですが、辞書作りにじわじわと情熱を燃やしていくのが感じられます。
登場人物がみんな良い人。なんだかんだ言いながらも編集部の人たちが馬締さんを支えてくれます。とても素敵な関係です。
長い年月を掛けて辞書編纂に没頭しますが、急いで完成させなければならない事情がでてきます。
とはいえ作業を一つひとつ潰していくしかない辞書作り。その苦労と奥深さが非常によく伝わってきます。
そして数少ない友達である猫「トラ」さんとの距離感が絶妙で幸せな気持ちになります。
奇しくも昨日(1/12)、新たに1万語を収録し10年ぶりに全面改訂された「広辞苑」が発売されたとのニュース。
インターネットを使えば無料で言葉を簡単に検索できるこの時代に8500円(税別)で販売される辞書。
この映画を観ていなければ「このご時世に辞書なんて、なかなか売れないでしょ。」と私は思ったでしょう。
地道な作業、辞書作りに携わる人々の苦労は、書物として残すべき重みであり価格相当の価値なのだとわかりました。
『WOOD JOB ~神去なあなあ日常~』(2014年公開)
出典東宝
大学受験に失敗し高校卒業後の進路も決まっていない都会育ちの若者が、あるパンフレット表紙の美女に一目惚れをします。
女性に会いたいという軽い気持ちで一年間の林業研修プログラムに参加するが、それはもう期待とかけ離れた世界。
山奥の村で厳しすぎる先輩と過酷な林業の現場。耐え切れず逃げ出ようとするも表紙の美女が村に住んでいると知り、留まることを決意します。
不真面目そうに見えるものの木を切ることにはちょっと筋が良かったり、少しづつ村の暮らしに溶け込んでいきます。
田舎で暮らすことは、人にも自然にも受け入れられたり受け止めるまでに時間がかかります。
そういうところがリアルに描かれていて、人とのふれあいに感動する場面もあります。
数秒ですが、やや濃厚なキスシーンと下ネタあり。これをうまく削除して小学生の子供たちに是非観てもらいたい映画であります。
とくに篠山市のような林業の担い手が不足している地域では保護者の方にも観てほしいと思います。
農林水産省でもおすすめされています(http://www.maff.go.jp/j/pr/aff/1404/movie.html)
素晴らしい思ったこの2作品。
恥ずかしながらあまり本を読まないので初めて知ったのですが、どうやらどちらも著者が「三浦しをん」さんって方のようで。
この方の作風が自分の好みなんだということもわかりました。
本を読む時間はなかなか持てないですが、また良い映画に出会いながら自分のお仕事も頑張りたいと思います。
【お願い】
工房での製作のため、平日の営業日(月・金)は午後4時でお店をクローズさせていただきます。
お客様のご来店状況をみながらですので、午後4時以降ご来店希望の場合はご連絡いただきましたら対応いたします。
ご不便をおかけいたしますが、ご理解の程よろしくお願いいたします。
【イベント&臨時休業のお知らせ】
ママwithららぽーと× 出張!チルドリンアカデミーに出展します。
★1/20(土)ららぽーと和泉
★1/28(日)ららぽーとexpo city
※両日とも出展にともない、お店はお休みいたします
NPO法人チルドリン主催の無料ワークショップもあります